タイトル 「オマージュ/ペルソナ」
このグループ展では、各作家が、「現在の作家活動および作品制作を行う上で、あらためて自己の原点に立ち帰り、自身の制作の基点になるもの、影響を受けたものを確認してみる。
さらにそうした人、のも、事柄に対しオマージュとしての表現を試みる。」ということから作品を制作しています。
自分を成り立たせるのは何か?
周囲との関わりの中で自分が成立する。
ひとりひとりと関わりを持つことで自分を見つめる。
自分を見ることは他を見ることであり、他を見ることは自分を見ることになる。
その関わりが自分自身のもとになっている。
そうやってお互いが世界を創り、世界は繋がっていく。
その関わりは多角的に見ることができ、超立体的である。
その関わりに対してのオマージュ。
しかし根本にある自分は?
すべての関わり自体が本当の自分なのだろうか?
関わり積み重ねてきた多くの関係のベースにあるものは何か。
簡単には掘り当てられない。
人との関わりの分だけ自分の顔を増やしていくことで
根本にある自分を覆い隠していってしまう。
そのうちに自分が何者か分からなくなる。
ペルソナ(仮面)の陰に隠れてしまう。
先日、北岳という山に一人で登った。
そこでは自分自身以外頼りになるものがない。
五感をフルに活用させ全身全霊で山を感じ取る。
山頂で一人日の出を見ていて感じたことは、
「わたしは今、ここにいる」
さえぎるものがない空の中に一人。日の光を確実に感じ大地に育まれた自然と一体になる感覚。
そこではもはや自分は自分ではなく、しかし自分でしか得られない感覚なのだろう。
ステンレスの針金によって記憶の中の顔を重ね合わせ単純化、抽象化していく作業。
すべての人に重なる顔になるように。
隙間から見える景色や人々の中に自分と他とを繋ぐものがある。向こう側の世界。
ガラス越しに向こうからは、隙間からその人の内側の世界が見える。
先日登った北岳から撮った画像のなかに、雲に紛れてよく見ないと見えない文章を配した。
わたしはだれ? あなたはだれ?
わたしはどこ? あなたはどこ?
わたしはあなた あなたはわたし
わたしの中の すべてのあなたに畏敬の念を持って
わたしは生きる あなたとともに
素材 ステンレス針金/ハンダ
展示外観
夜
昼
配置した画像
2006 GALLERIA PUNTO/ グループ展(池袋)